知人の先輩PdMからオススメしてもらった「対話型ファシリテーションの手ほどき」を読んだので簡単にまとめます。結論、めちゃくちゃ勉強になりました。そして対話型ファシリテーションって難しい、ともなりました。
値段も1,000円以下ですし、ページ数も100ページほどでサクッと読めるのでおすすめです。
目次
個人的に印象に残ったこと
- 愛情や敬意は持っていれば人間関係が上手くいくと思っていたけど、それを相手に伝えなければ、持っていないのと同じ
- 対話型ファシリテーションとは相手の気持ちではなく、事実質問を続けていき、相手に気づきを与えたり行動を促したりするためのコミュニケーション術
- なるべく「なぜ?」を使わない
- 人間は「なぜ?」と訊かれるとつい「言い訳」をするようにできている
- 例:宿題を忘れた子供に対して「なぜ宿題を忘れたの?」と聞くと子供なりの宿題を忘れた理由を答えるが、質問した人(親)はそれが本当のことなのかわからない。さらに言えば答えた人(子供)自身も本当のことを言っているのか定かではない
- 人間は「なぜ?」と訊かれるとつい「言い訳」をするようにできている
- 対話型ファシリテーションの基本
- 質問はいつ?(When)、どこで?(Where)、誰と?(Who)、何を?(What)を使う
- なぜ?(Why)、どう?(How)は使わない
- まずは「それが最近だといつ起こった?」(When)、「その前は?」(When)とどんどん過去を事実を深掘りしていく→そこから「どこで?」「誰と?」「何を?」を聞いていくことで、聞かれた側はある問題の動機や原因、問題の捉え方について自分の思い込みと現実のギャップに気づき自分から語り始めるのがベスト
- 質問はいつ?(When)、どこで?(Where)、誰と?(Who)、何を?(What)を使う
- 「どうでした?」は聞く側は安易に聞けるが、答える側は手間のかかる質問
- 「どうでした?」に対して、答える側は何を答えるのが質問者が嬉しいか考えないといけない
- 興味ないけどとりあえず聞いておこう感がある質問なので聞かれた側から悪い印象を持たれてしまうことがある
- 「いつも朝食は何食べてますか?」「最近買い物に行っていますか?」「皆さんはどうですか?」などの一般化された質問からは相手から事実を引き出すことはできない
- これは事実を尋ねているようで、実は相手の考えを尋ねている。つまり事実とは限らない。
- 「最近買い物に行っていますか?」という質問に対して過去に頻繁に言っていた人が月に2回くらいに減ったから「最近行っていないです」と答えたとしても、質問者が半年に1回しか行かないタイプだったら質問者からすると月2回は「最近行ってますやん」となる。なので、「最近はいつ買い物に行きました?」「その前はいつ行きました?」と事実を引き出す質問にする。
- ある問題提示があったとき、それが本当に問題であるかどうかを確かめるための質問
- 一番最近、誰がどのように困りましたか?
- それを解決するためにどんな努力をこれまでしてきたか?
- 上記2つに答えることができないものは本当の問題ではない可能性が高い
- 問題は正しく把握できれば、半分は解決したようなもの
- 問題とは「こうありたい姿と現実の姿とのギャップ」
感想
- 汎用的に使えるコミュニケーション術でユーザーインタビュー、育児に使えそう
- 家族の何気ない会話には使えない
- 絶対にうざがられるし、聞かれる側のストレスがやばそう
- 子供がいたずらしたりすると、つい「なんで?」と聞いてしまうが、これを続けていくと言い訳をする子に育ちそうだなと思ったので反省…。少し接し方を変えてみようと思った
- 議論に感情が入ると空中戦になるので、事実を着実に引き出すのはファシリテーターにとっては重要な役割であり、スキルである。そして難しい。
「対話型ファシリテーションの手ほどき」、ぜひ読んでみてください。
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