2021年1月から神戸拠点で運営してきたエンジニア向け勉強会「つながる勉強会」の運営を終了します。
まずはじめに、これまで本勉強会に参加いただいた方々、本当にありがとうございました。参加いただいた方々がいなかったらここまで運営を続けることはできませんでした。本当に感謝です。
2023年に入ってからはほとんど開催できていなかったので、実質2年近くに渡って定期的に勉強会を開催してきました。勉強会を立ち上げ運営してきて、良かったことや悪かったことはもちろんありましたが、総じて自分にとって本当に良い経験になりました。
この度、正式に勉強会の運営を終了することにしたので、一つの区切りだと思いこれまでのことを思い出しながら
- 勉強会を立ち上げようと思った理由
- 2人で立ち上げた理由・キッカケ
- 勉強会の運営を終了する理由
- 勉強会を運営してきて良かったこと
- 運営で難しかったこと・大変だったこと
- 勉強会運営を通じて学んだこと・得たこと
を思いのままにブログに残します。なお、当時は外に発信しなかったこと・できなかったことをふまえて綺麗ごとだけではなく本音を書きます。
現役で勉強会を運営しているけど悩みがある方やこれから勉強を立ち上げようと思っている方にとっては何かしら役に立つかもしれません。1人の勉強会運営者の体験談として読んでいただけたらと思います。
勉強会を立ち上げようと思った理由
僕がつながる勉強会を立ち上げた理由は大きく2つでした。1つは「自分が持っているものが欲しい」で2つ目は「目立てそうだから」でした。今思うと浅い…。「つながる勉強会」が何か信念や使命感を持って作られたものではなく、ノリだったのがよくわかりますね(笑)(余談ですが、これは立ち上げた2021年1月より前に抱いていた思いで、今はこの気持ちは全然無いです)
自分が持っているものが欲しい
僕がエンジニアとしてのキャリアをスタートしたのは社会人5年目の2020年4月からなのですが、勉強会を立ち上げるまでは本業でエンジニアをしながら副業で知人のサービスのお手伝いをしていました。
そのサービスはあくまでに知人が持っているものです。
今思えば変なことを気にしているなと思うのですが、当時は知人のサービスを手伝っていることが(上手い言葉が見つからないので若干僕が思っていたこととズレるかもですが)なんか金魚の糞感があったんですよね(笑)
なので「僕が運営している◯◯」的なことを言いたかったんだと思います。
エンジニアになる前(プログラミングを勉強しているとき)に一度エンジニア向けの勉強会に参加したことがあり、「エンジニアの業界には個人がやっている勉強会があるんだ」ということを知ったのと、その参加した経験から(なぜか)「勉強会だったら自分でもできそう!」と思いました。(まあconnpassでイベントページ作れば立ち上げ自体はできますからね)
明確な数字は全然覚えていないのですが、当時Twitterのフォロワーが1,000人以上はいたと思うので、フォロワーがそれくらいいればある程度の人は集められるだろうと楽観的に考えてました。(僕は基本的に楽観主義です)
目立てそう
いきなりですが過去の話をすると、僕は理系大学院(工学部)を卒業してJTCと呼ばれる大手企業(重工業)に入社する、という言葉を選ばずにいうと”安パイなルート”を歩んでいました。
大手企業で働いているある日、X(当時はまだTwitterだった)でとあるインフルエンサーのツイートが偶然流れてきて「え…こんな世界存在するの!?」と衝撃を受けたことを覚えています(限りなく情弱感満載)。その人はそこまで歳いってないのに年収も高く、芸能人じゃない一般の人なのにTwitterのフォロワーめっちゃ多いし。社会人になって社内のコミュニティに閉じ、周りを全く見ない人生を歩んでいた自分が自分の人生のことを考えるようになりし、会社の外に目を向けてみようと思えた出来事でした。
それがキッカケで結果的にエンジニアにキャリアチェンジ、その後プロダクトマネージャー(以下、PdM)にキャリチェンジし現在に至るまで、順調にキャリア形成できている(はず)し、グルメインスタグラマーにもなれたので本当に良かったです。
少し話が脱線しましたが、そういうバックグラウンドもあり僕はエンジニアにキャリアチェンジしてから1年くらいはインフルエンサーになりたいと思っていたのではないかと思います。Twitterのフォロワーを伸ばすためにツイートの内容考えていたし、それっぽいツイートをすることを心掛けていたし、何よりフォロワーが増えるのが嬉しかったです。インフルエンサーになって何かしたいわけではなく、ただ単にフォロワーが多い人になりたかったと思います。(ちなみに今はそんな気持ちが全然なくツイートは適当&有料プランにも契約していない、ですが…)
で、当時エンジニア向けの勉強会は関西だと大阪が多く、神戸は少ない、というよりほぼ無い(もしくは認識していない)という状況だったので「神戸で勉強会を立ち上げてそれなりに有名になれば自分も目立つ存在になれるんじゃないか?」という下心がありました。(目立ってから何をしたいとか全く無いのに…)
この話は勉強会に来てくださった方の中でも知っている人はそれなりにいると思います。普通に喋っていたので。
勉強会を立ち上げた他の理由として勉強会に行ったことがない人が気軽に参加して他のエンジニアと仲良くなれる場にすることや現役エンジニアと話したい非エンジニアが現役エンジニアと繋がれる場にしたいからというのもあるにはありましたがその割合はぶっちゃけ小さく、当時の僕のモチベーションとして先述の2つがほとんどでした(笑)
2年以上前に書いた記事には綺麗事ばかりが書かれていますね(笑)もちろん嘘ではないですが、当時からそれだけではなかったことは確かです。

2人で立ち上げた理由・キッカケ
つながる勉強会は僕1人で立ち上げたのではなく、現役エンジニアのりょーたさんと一緒に立ち上げました。
なぜ2人で立ち上げたのかを書く前に僕とりょーたさんの関係を先に書いておきます。
僕とりょーたさんは過去の職場の同僚です。僕がエンジニアとして初めて働いた会社に2020年4月に中途入社したのと同時にりょーたさんが新卒入社しました。新卒入社した人たちとガッツリ関わる場はなかったのですが、健康診断の時間が重なったときにたまたまりょーたさんと少し話したことをキッカケに社内で挨拶するようになり、ある日ランチに行くことになりました。
ランチの帰りに「僕、神戸でこういう勉強会を立ち上げようと思っているんですけど良かったら一緒にしませんか?」とさらっと誘い、さらっと快諾いただき2人で立ち上げることになりました。
なぜ僕が彼を誘ったのかというと、絶対に良い経験にあると思ったからです。
僕は誰もが知っている大手企業に入社して定年まで勤め上げるのが勝ち組と思って社会人になり、会社の外に目を向けず24歳から28歳までの社会人4年間を思考停止で過ごしたことをそれなりに後悔しています。
自分の人生について真剣に考え、外の世界を見るようになって(エンジニアになったばっかりなので結果はその時点ではわからなかったけど)本当の意味で自分の人生を歩んでいる感覚がありました。当時の彼の人生観などそこまで知らなかったですが、社会人1年目から会社の外の人間と絡んだり、仕事以外に何かをするという経験が彼にとって(もちろん僕自身にとっても)プラスになると思いました。
(これ書いてて思ったんですけど、僕、誰なん?お兄ちゃんなん?お節介野郎なん?)
多分、プラスになったと思います。多分。彼、今では超アーリーフェーズのスタートアップの社員になっています。
勉強会の運営を終了する理由
この記事では勉強会の運営終了に関しては僕個人のでの話を書きます。
僕がつながる勉強会の運営を終了しようと思った理由はエンジニアではなくなったことが大きいです。
2020年4月からエンジニアとして2年間働き、2022年4月から現在までPdMとして働いています。元々「つながる勉強会」はエンジニアのための勉強会でした。PdMの僕からするとオフライン会場で現役エンジニア、エンジニア志望者に集まった場を開くこと、そこに参加することにぶっちゃけメリットを感じなくなりました。当たり前ですが、今欲しいのはPdMの繋がりなので。
まあ運営者が必ずしもエンジニアである必要はないとも思っています。知人が運営されている「エンジニアの輪」は運営者はエンジニアではないです(ただ、エンジニアの転職に関連するサービスを作っている会社のCEOなのでエンジニアではないにしろエンジニアとの関連が濃いですね)。
僕もエンジニア出身PdMでありながらエンジニア向けの勉強会である「つながる勉強会」を運営していく選択肢もあったのですが、本業の他にも子育てや業務委託の副業、グルメインスタなどやっていることがあるのでそれに加えてこの勉強会を継続する余裕はなかったです。
勉強会を運営してきて良かったこと
良かったことは本当にたくさんあります。
- 色々な人と仲良くなれた
- 定期的にアウトプットできた
- 転職活動でプラスになった
- 神戸市主催のイベントに参加できた
- 勉強会でのつながりが仕事につながった
色々な人と仲良くなれた
「つながる勉強会」経由で本当に色々な方と知り合うことができました。また、一部の人らとはプライベートで会うくらい仲良くなりました。「つながる勉強会」はオンライン開催でスタートして途中からオフライン開催に切り替えたのですが、勉強会の後に懇親会を設けたのも良かったです。
僕は人脈は人生の宝だと思っているので、この2年くらいWeb業界の友人ができたのは大きな収穫でした。この繋がりはずっと有効なので今後どこかで何かが起こるのではないかとワクワクしています。
今年もエンジニアの友人と神戸で集まってご飯に行ったのですがほとんどが勉強会参加メンバーです。以前からSNSで繋がっていた方もいますが、勉強会で顔を合わせ喋って仲良くなれたからこそプライベートでも会う間柄になれたと思います。
あと、「つながる勉強会」の参加者には変な人がほとんどいなかったこともよかった点だと思います。僕のTwitterでの発信内容が何かしらの抑止力(?)になっていたのかはわかりませんが良い人ばかりが集まって楽しく勉強会をやってこれました。以下の図でいうと「最高」に当てはまる勉強会だったと自信を持って言っておきます!(笑)
定期的にアウトプットできた
これは僕個人にとっては大きなメリットだったと思います。
人間たるもの、意識的に動かなければアウトプットよりインプットの比重が多くなってしまいます。そこで勉強会があることにより「あ、登壇しよ」と思えて強制的にアウトプットするように持っていけました。
アウトプットによりインプットの質も向上します。自分以外の人に説明・発表するので自分の言葉で理解する必要があります。
毎回登壇していたわけではありませんが数ヶ月に1回自分が学んだことや感じたことをスライドにまとめて数十人の前で話す経験(わかりやすく説明すること、一定多数に説明することそのものなど)はビジネスマンとしてプラスになっていると思います。なお、スライドが見やすいと言っていただくこともあるのも嬉しかったですね(笑)
これまでの勉強会等のイベントでの登壇資料はこちらです。
ここ1年は勉強会を開催しなかったのと他の勉強会・イベントにも参加していないのと色々な事情によってこのブログの更新も滞り気味でアウトプットの量が減ったので久しぶりに登壇したいなと思っています。登壇依頼お待ちしていますよ?(ちなみにグルメインスタにはある程度時間を使っているのもあるのでそういう意味ではアウトプット自体はしているのが救い)
転職活動でプラスになった
これは割と副次的なメリットですが、転職活動で話のネタになりました。
また、勉強会を立ち上げて運営していること自体を良い意味で評価していただき、スカウト文にそれが記載されていることも多々ありました。勉強会を立ち上げた理由にキャリア的な側面はほとんどなかったのですが棚ぼた的な感じで良かったです。
つながる勉強会はオフラインで開催しているときの参加者は20〜30人くらいの規模でした。勉強会を運営するためにはイベントのコンセプトを決めたり、ルールを決めたり、会場探して抑えたり、集客のためにSNSでこまめに発信したり、当日は色々な方とコミュニケーションとる必要があるのでそうした色々なことができる人間と思っていただけていたのではないかと推測しています。
そもそもエンジニアで外部向けの活動している人が多くはないので相対的に希少な人材ですよね。
勉強会を運営してみたいなと思っている方、転職活動にプラスになるのでおすすめですよ(笑)
神戸市主催のイベントに参加できた
過去に神戸市が主導するKobe x Engineer’s Lab (神戸エンジニアラボ)さんのイベントに何度か招待いただき参加させていただきました。
勉強会を立ち上げようと思った理由に「目立てそう」と書きましたが、「目立ったら神戸市とかから声がかかって何か良いことあるんじゃないか?」という思いは最初から持っており、実際に神戸市から声をかけていただけて何か達成感がありました。
結論から言うと、そのイベントに参加したことで「つながる勉強会」および僕個人に嬉しい変化があったかと言われるとぶっちゃけNOなのですが、自分が立ち上げてやってきた活動が外部から評価された気がして単純に嬉しかったです。(そもそも神戸市と一緒に何かやりたい!みたいなビジョンは全然なかったので自分から何かアクションを起こさなかったです。まあ当然の結果ではあります)
しかも名刺交換とか全然していないしSNSと繋がったわけでもないし…今思うと「何してるん?」って感じですね(笑)まだまだ当分は神戸に住んでいるのでまた今後の違う活動の中で神戸市と関われることができれば嬉しいなとは思います。
勉強会でのつながりが仕事につながった
これは自分に持たされたよかったことではなく、勉強会に参加してくださった方同士でのつながりが仕事につながったことがいくつかありました。
過去に勉強会に参加いただいた現役エンジニアが転職活動をしていて、内定をもらったけど入社するか迷っているという相談を受けることがありました。ちょうどその入社検討先の会社で現在働いている知り合いのエンジニアがいたのでその方とお繋ぎすることができました。そこで働いているエンジニアも勉強会に参加してくださっていたメンバーです。(中で働いているエンジニアに色々ヒアリングすることができ結果的に入社を決めたみたいでよかったです)
また、「つながる勉強会」を一緒に立ち上げたりょーたさんは現在株式会社ニュートラルで働いているのですが、株式会社ニュートラルのCEOとりょーたさんが知り合ったのも本勉強会がきっかけです。
他にもフリーランスエンジニアとスタートアップのCEOが勉強会を機に親睦を深め、一緒に仕事をすることになったということも聞きました。
勉強会の場がマッチングプラットフォームみたいな価値を持てたことは僕の狙いでは全くなかったのですがよかったなと思います。
運営で難しかったこと・大変だったこと
人生で初めての勉強会の運営、もちろん上手くいかなかったことや大変だったこともあります。今思えばそれら自体もかなり良い経験で間違いなく自分のためになったなと思っています。
- 参加予定の人が本当に来るのか当日まではわからない
- LTの内容(ジャンル)
先に書いておくと幸運なことに集客にはほとんど苦労しませんでした。ここはやはりさすがSNSだなと。X(Twitter)で呟くことで興味を持っていただいた方が参加してくださり、ほぼ毎回ある程度の規模感で開催してくれました。あと参加者が拡散してくれたりで本当にありがたかったです。
参加予定の人が本当に来るのか当日まではわからない
いわゆるドタキャンです。イベント運営者が1番感じることはコレなのではないと思います。
「つながる勉強会」はありがたいことに定員が割と早い段階で埋まり、キャンセル待ちの状態の人が一定数いました。キャンセル待ちの人は数日前になってもキャンセル待ちのままだと、当たり前ですが参加できないと見切りをつけて別の予定を入れます。その状態で参加枠の人が前日もしくは当日にいきなりキャンセルになるとキャンセル待ちの人も来れないので勉強会全体で見るとマイナス2名ということになります。
事故や身内の不幸ごとなどの急用だと仕方ないですが、「外せない予定が入った」「仕事が入った」みたいな理由で直前でキャンセルする人もいました。運営側(というか僕)からすると「1ヶ月近く前から日時決まっていて参加申し込みしているんだから調整力不足だろ!」と思うわけですよ。(なお、「外せない予定」に関しては内容によるので一概に悪いとは言えない)
これらはまだマシな方で、コメントもなく前日・当日に3回連続でキャンセルする輩もいました(笑)
参加したかった人の機会を奪っていることに気づいてくれない人にはそもそもウチの勉強会には来て欲しくないと思ったので対策をしました。connpassにはブラックリスト機能というものがあり、それを使いました。ブラックリストに入れたユーザーは今後そのイベントに参加できなくなります。
ブラックリスト機能を使うことには賛否があるかもですが、自分で運営している勉強会なのでその辺は好き勝手にやらせてもらいました。まあ変な人は周りの参加者にも迷惑かけるので可能ならブロックするのが吉かと。
ちなみに僕の知人で勉強会運営している人らでこのブラックリスト機能を使っている人はいます。もしドタキャンに困っている運営者がいたら1つの選択肢に入れていただけたらと思います。
この問題について当時書いた記事もあります。内容は全く覚えていないです(笑)

LTの内容(ジャンル)
「つながる勉強会」は”勉強会”というワードが入っているものの、実態は希望者によるLT(ライトニングトーク)+フリートーク(交流時間)の構成でした。これはオンライン開催、オフライン開催どちらも同じでしした。
運営を始めてから当面の間はLTの内容に制限は設けておらず「何でもOK」でしたが、途中から「特定の技術に関するコアな話」は禁止というルールを設けました。
なぜこのようなルールを設けたかというと、正直に書くとまず、僕自身が特定の技術に関するコアな話のLTを聞いていてつまらないな感じたからです。自分が業務で使ったことがないプログラミング言語や技術のHowレベルの話を話されても、なかなか興味を持つことができないのは想像に難しくないと思います。そして他の参加者にヒアリングしたところ同じような意見を持っている方もいたので「こりゃイカン」と思い、ルールとして定めることにしました。
「つながる勉強会」は特定の技術をテーマにした勉強会ではないですし、そもそも「技術力を深めようぜ!」という趣旨のものでもなく「エンジニアの繋がり増やそうぜ!」というコンセプトだったので。
ちなみにこのルールを設けた後もありがたいことにLT枠は割とすぐ埋まってくれたので、僕個人としてはLTの内容を制限を設けることはおすすめではあります。そして聞くのが楽しいLTが増えたのでWin-Winだったと思います。
余談ですが、LTの時間にも気をつけました。全体のスケジュールがあるため1人1人の登壇時間は計測し、長すぎる場合は注意をしたこともあります。過去にあったのは登壇時間5分で申し込みいただいていた方が15分くらい喋っていて登壇中に注意したところ「あ、もうそんなに経ってます?」みたいなテンションで、その後さらに5分くらい追加で喋られたこともありました(笑)加えてニッチな技術のかなり具体的な実装方法の話だったので会場の雰囲気は地獄何とも言えないものでした…。
勉強会の運営をしているとね、こういう珍しい体験もできるんだよ?笑
勉強会運営を通じて学んだこと・得たこと
2021年1月に勉強会を立ち上げてこれまでに色々なことを経験することができました。これまでの経験を通じて学んだことや得たことをまとめます。
- 人はオフラインのつながりを求めている
- 人は勉強会の後の飲み会を求めている
- 勉強会のコンセプトやルールはちゃんと固めるべし
- 地方開催でも人は集まる
- 勉強会運営は儲からない
人はオフラインのつながりを求めている
2021年1月に立ち上げたもののコロナウィルスが猛威を振るっていたときだったので、オンライン開催からスタートしました。オンラインで毎月開催してきて、11月にはそろそろ行けるでしょ、ということで初のオフライン開催をして31名に来ていただけました。(オンラインの時は10人台でやっていた)
ずっとオンラインで開催してきて、その時からオフライン開催を望む声はあり、待望のオフライン開催だったのですごい盛り上がったことを記憶しています。「すごい」という何とも抽象的な言葉を使いましたが、(うまく言葉にできないのですが)参加者の皆さんの楽しそうな顔とあの空間の熱というか盛り上がりは忘れることはないと思います。
Web業界はコロナを機に仕事はオンラインで完結させるものという感じになりました(一部の会社ではオフラインに回帰しているとかのニュースも見る)が、人は想像以上にオフラインでのつながりを求めていると感じました。大事なのは「たまに」のオフラインです。毎日通勤は嫌だ。
そして勉強会の後に飲み会を開いていましたが、それも楽しかったですね。僕の知人は「勉強会の後の懇親会が本番」と言っていました(笑)美味しいご飯を食べながら、エンジニアとしての仕事のことや職場での悩みやキャリアに関する相談などをフランクにできるあの空間もなかなかの価値があったのではないかと思います。
余談ですが、PdMのオフラインイベントは東京開催ばかりなので関西圏でも増えてほしいなと思っています。(自分がまた立ち上げるかは要検討です)
運営者の仕事は勉強会の風紀を保つこと
「つながる勉強会」という名前からわかるとおり、コンセプトは”技術について学ぼう”ではなく”エンジニア同志のつながりを作ろう”という感じだったことから、勉強会への参加条件として運営者(僕とりょーたさん)のX(Twitter)をフォローしていることを定めていました。(尖ってるねえ)
これには運営者のSNSのフォロワーを増やす目的も少しはありますが(笑)、「つながりを作ろうというコンセプトの勉強会なのに運営者と繋がろうとしない人には来ないで欲しい」という気持ちがありました。(これはりょーたさんではなく僕の思想が濃く反映されています)
こういう参加条件は賛否が分かれるのでちょうど良いフィルターになるんですよね。運営者の仕事は勉強会の風紀を保ち、楽しんで参加してくれている人が楽しくないと感じるのを防ぐことだと思います。つまり場作りです。そのためにルールを定めるのは大切なことです。
LTの内容にルールを定めたのもその一環です。リピーターになってくれている参加者(自分含む)につまらない時間を過ごして欲しくないという思いから定めたルールでした。
僕は勉強会は運営者がルールだと思います。運営者は自分の勉強会なので自分達が作りたい勉強会にするためにどんなルールであっても自信を持って設けて良いと思っている派です。仮に尖ったルールを作ってもそれに賛同してくれる人は少なからずいます。
人をたくさん集めて規模を大きくすることが勉強会にとって良いこととは限りません。プロダクトマネジメントにおいてよく「みんなを喜ばせようとして作ったプロダクトは誰も喜ばせることはできない」と言われますが、勉強会もまさにそのとおりだと思います。
地方開催でも人は集まる
これは「良かったこと」のところに書いても良かったですが、神戸(三宮)開催を貫いた本勉強会ですが地方都市開催にも関わらず平均で20〜30名の方に来ていただけました。既存勉強会の派生とかではなく、完全に0からのスタートだったので個人的に集客はとても良い結果だったと思います。
兵庫県在住の方はもちろん、大阪はまあわかるとして過去には滋賀、和歌山、京都、奈良からも来ていただけました。滋賀、和歌山からのお客さんはほぼ毎回来てくださっていました。本当に嬉しかったですね。
また東京や愛知からのゲストに来ていただいたりもして、神戸開催でもやれるもんだなと思えたことは自分にとっては自信になりました。
SNSでも積極的に発信していたことも踏まえ、(勝手に書きますが)神戸のエンジニア向け勉強会=つながる勉強会という認知は獲得できたのではないかと思います。(だから何だという話ですが)
地方在住で勉強会を立ち上げようと思っている方に向けて一言書いておくと、「自信持って!人は必ず来る!」です。あとは「とりあえず立ち上げよ!来なかったら来なかったとき考えよ!」です。
勉強会運営は儲からない
ぶっちゃけますが勉強会運営は本当に儲かりません。参加費で数万円する高額セミナーは儲かると思いますが。
本勉強会は2人運営でスタートしました。参加者からいただいた参加費の合計 ー 会場のレンタル費 ÷ 2 が運営メンバー1人あたりのプラスになるのですが、30名ほど参加いただいたイベントで5,000円〜10,000円/人くらいだったと思います。
勉強会開催のためには下準備(connpassでのイベントページ作成、タイムスケジュール決め、会場を抑える、LT登壇者との連絡など)にそれなりに時間を使いますし、当日は準備含め4時間ほど拘束されます。単純に時給換算すると悲しくなるレベルです。
お金のことを考えるならエンジニアであれPdMであれ、業務委託で働いたり、自分で事業を立ち上げた方がマシなのは明らかです。勉強会を立ち上げるなら金銭的なことではなく、別のことにやりがいを感じたり、別の目的・目標を持つ必要があります。まあ儲け目的で勉強会を立ち上げる人はほぼいないと思いますが…
最後に
長々と書いてきました。(10,000字を超える大作になってしまった…)
色々なことを思い出しながら書くとキーボードを打つ手が止まらなくなりました。そして結構な時間を使って書きました。ノリで立ち上げ、試行錯誤しながら勉強会を運営してきたこの数年の経験は自分にとっては大きな財産になったと思います。
この記事には勉強会運営に関して大切なことを詰めたつもりです。現役で勉強会を運営していて困っている方や勉強会を立ち上げようか迷っている方に届いてくれると何かしらの役に立つのではないかと思うので、こここまで読んでくださった心優しい方はぜひSNSで本記事をシェアしてくださると幸いです。
最後になりますが、一緒に運営してくれたりょーたさんには本当に感謝しかないです。そして途中から運営に入ってくれたユウトさんも。僕一人ではここまでの期間続けることはできなかったと思います。あざした。
りょーたさんも勉強会終了についての記事を書いていますのでよかったらぜひこちらもご覧ください。

そしてこれまで「つながる勉強会」に参加してくださった皆様、本当にありがとうございました。最高の勉強会になりました。感謝。
P.S.
僕は引き続き神戸にいます。久しぶりに登壇したいなと思っているので登壇依頼等お待ちしております(笑)
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