
新卒からずっと同じ会社で働いているけど将来に不安があって転職を少し考えだしたのですが、まだ一歩踏み出せないでいます。転職活動するメリットとかかあれば知りたいです!
こんな悩みを解決します。
- これまでに1度も転職活動をしたことがない人
- 今後のキャリアに不安がある人
- 今の職場や仕事内容に満足していない人
近年、終身雇用の崩壊が叫ばれる中、転職をする人が少しずつ増えてきています。
株式会社リクルートの「就業者の転職や価値観等に関する実態調査2022」では調査結果が以下のように公表されています。
転職経験者の割合は20代ですでに4割弱を、そして30代で半数を超えている。40代、50代では6割弱と安定しているので、日本の正社員では40歳くらいまでに転職活動を終え、おおむね6割程度が転職を経験してきたと要約できる。
引用:就業者の転職や価値観等に関する実態調査2022
転職をしたことがない方は一定数いますが、中には転職活動を1回もしたことがない人もいるのではないかと思います。
この記事では転職活動自体の経験がない方に向けて全ビジネスマンが1回は転職活動をしてみた方が良い理由をご紹介します。
実際に転職をするかどうかはさておき、転職活動をするメリットはたくさんありますよ。
執筆者の転職経験
- これまでに3回の転職をして、現在4社目です(記事執筆時点で社会人7年目)
- 簡単な経歴:新卒で大手重工メーカー→IT業界3社です



特にこれまでに転職経験がない方にとって参考になる内容ですので、ぜひ最後まで読んでいただきたいです!
全ビジネスマンが1度は転職活動をした方が良い理由:自分の市場価値がわかるから
全ビジネスマンが1度は転職活動をした方が良い理由の1つ目は「自分の市場価値がわかるから」です。
市場価値とは、文字通り「市場における価値」を意味し、その価値は人材の「需要」と「供給」の関係で決まります。
引用:市場価値とは?価値を決める5つの要素・測り方・高めるための方法を紹介
需要が高い状態とは、スキルや経験、実績を持つ人材を求めている企業が多いということです。それに対して、そのスキルや経験、実績を持つ人材が少ない場合、需要に対して供給が追いついていないため、その人材は「市場価値」が高いということを意味します。
冒頭に書きましたが、終身雇用を継続するのが困難になり早期退職や希望退職に踏み切る会社が増えています。
日系メーカーのトップであるトヨタ自動車の豊田社長の「終身雇用難しい」という発言も話題になりました。
(参考:「終身雇用難しい」発言の舞台裏 トヨタ社長が焦るワケ発言の舞台裏)
早期退職にはいくつか意味を含んでいると思いますが、実質クビという意味も含まれているケースもあります。
今自分が働いている会社がどれだけ有名で、どれだけ大きくても数年度倒産する可能性もあります。もう「大企業に入れば人生安泰」の時代は終わっていると個人的には思っています。
(2022年は富士通、パナソニック、ホンダなどの多くの大手企業で早期退職・希望退職が実施されました)
では、何をすれば良いのか?
転職活動です。
転職活動をすることで、自分の市場価値の高さを把握することができます。
- 市場価値が高い:自分が転職しても良いと思える複数の企業から内定をもらえる
- 市場価値が低い:自分が転職しても良いと思える複数の企業の書類選考、面接でお見送りになる
僕の話ですが、新卒で日系の大手重工メーカーに入社して3年目に製造業界(電気機器、自動車、その他のハードウェアなど)を中心に転職活動をしたことがありますが、大手企業への応募は書類選考で全てお見送りになった過去があります。
自分がそこ会社で仕事ができるかどうかは市場価値には必ずしもつながる訳ではありません。
今の会社でしか使わないスキル、評価されないスキルや経験は市場価値には繋がりにくいです。
いざ転職をしなければいけなくなったタイミングで自分の市場価値の低さを初めて知ると、絶望します。
直近で転職する予定はなくても、早いうちに「自分は需要があるのか?」と自分の市場価値を把握しておくことが大切です。
全ビジネスマンが1度は転職活動をした方が良い理由:自分のキャリアの棚卸しをすることができるから
全ビジネスマンが1度は転職活動をした方が良い理由の2つ目は「自分のキャリアの棚卸しをすることができるから」です。
転職活動をするときには一般的には以下の2つの資料を作成する必要があります。
- 履歴書
- 職務経歴書
履歴書はすぐ作成することができますが、人によって中身が大きく変わり、キャリアに大きな影響を及ぼすのが職務経歴書です。
職務経歴書には現職、これまでの在籍した会社の情報(経歴)を書くだけではなく、以下のような「そこで何をしてきたのか?」を書くことが推奨されています。
- どのような課題があったのか
- 課題に対して自分は何をしたのか
- その結果どのような結果になったのか、何が得られたのか
また、それらをまとめて他社でも活かせるスキルや経験などを記載することで企業に自分を売り込むための資料が職務経歴書です。
実際に職務経歴書を書いてみると、自分のこれまでのキャリアの厚みがかなり明確になります。
社内で決められたやり方に従ってその仕事をずっとしているだけだと、職務系歴書に自分の成果を書くことは困難になり、「書くことがない…」という事態に陥ります。
職務経歴書を書くことはこれまでの仕事の振り返りをするということであり、自分の強みやスキルを整理することでもあります。(=これが1つ目の「市場価値」にもつながります)
定期的に職務経歴書を書いたり、更新することで「この調子で頑張ろう」と思えたり、「今の仕事のやり方じゃダメだ…」と思えたりします。
転職活動はキャリアの健康診断のようなものです。
エンジニア向けに良い職務経歴書の書き方を解説した記事も書いています。エンジニア以外の職種の方にも当てはまることがあるので、どのようなことを職務経歴書を書くのが良いのか気になる方は読んでみてください。
エンジニア採用に関わってわかった「話してみたい!」と思うエンジニアの職務経歴書


全ビジネスマンが1度は転職活動をした方が良い理由:今勤めている会社の年収レベルがわかるから
全ビジネスマンが1度は転職活動をした方が良い理由の3つ目は「今勤めている会社の給与レベルがわかるから」です。
仕事をするモチベーションがお金の人もたくさんいると思います。(僕もお金は大きなモチベーションです)
例えば、今の会社に20年勤務し続けて到達できる年収が800万円だとしましょう。
同じ業界(つまり今と似た仕事をする)の別会社の場合、20年勤務し続けると年収が1,000万円に到達することが期待できるとします。(勤務時間は同じ条件です)
少し「転職しようかな」と心が揺れませんか?
有名な話ですが、年収はスキル・経験によって決まるのではなく、同じ業界であっても勤務する会社によって大きく変わります。
社員に支払われる年収の上限が500万円の会社にどれだけ優秀な人がいてもその人は年収500万円以上になりません。
逆に年収の下限が800万円の会社であれば、尖ったスキル・経験がなくてもその人の年収は800万円以上になります。
同じ業界の他の会社の転職したとするとどれくらいの年収になるかを把握することで、自分の年収が高いのか低いのか(会社の立ち位置でもある)が明確にわかりますし、場合によっては転職して年収を上げる選択肢を取ることができるようにもなります。
逆に転職活動をしてみなければ、自分の年収が高いのか低いのかすら知ることができません。(同業他社の友人と給与について赤裸々に情報交換している場合を除く)
僕自身、新卒で入った大手重工メーカー時代は自分の年収が高いと信じていましたが、後に大手メーカーの中ではあまり高くないことを知りました。
全ビジネスマンが1度は転職活動をした方が良い理由:世の中にどのような会社、仕事があるのかがわかるから
全ビジネスマンが1度は転職活動をした方が良い理由の4つ目は「世の中にどのような会社、仕事があるのかがわかるから」です。
多くの人は意外と世の中にどのような仕事があるのかは知らないものです。
僕の話ですが、大学からずっと工学系の業界にいた僕は2019年の秋にプログラミングの勉強を始めるまで、「IT企業=半導体などのパソコンの部品を作っている会社の業界」だと思っていました。就職活動をそこまで勢力的にしなかった(学校推薦枠で応募→内定)ので、他の業界のことは全然知りませんでした。
今思うと、だいぶやばいですね…。
僕の話はちょっと極端な例かもしれませんが、自分が大学で専攻していた分野によって現在身を置いている業界を決めている人は一定数多いのではないかと思います。特に理系の方はそういう印象です。(例:工学部だったらとりあえず自動車業界に行く)
自分に本当にあっている仕事、自分が本当にしたかった仕事は今の仕事だとは限りませんし、むしろ「今の仕事がめちゃくちゃ大好き」と思えている人はかなり少ないと思います。
転職活動をすることで、自分に見えている世界の外側に目を向けることができ、自分のキャリアを見つめ直すキッカケになります。
まとめ:転職活動にデメリットはない。気軽にしてみましょう。
全ビジネスマンが1度は転職活動をした方が良い理由を4つご紹介しました。
最後にもう一度おさらいしましょう。
- 自分の市場価値がわかるから
- 自分のキャリアの棚卸しをすることができるから
- 今勤めている会社の年収レベルがわかるから
- 世の中にどのような会社、仕事があるのかがわかるから
転職活動は無料で始めることができます。
そしてデメリットはありません。メリットはたくさんあります。
この記事を読んで少しでも「転職するかどうかまだわからないけど、転職活動してみようかな」と思った方はこちらの書籍を騙されたと思って読んでみてください。
このまま今の会社にいていいのか?と一度でも思ったら読む 転職の思考法



読んでみたいけど活字は少し苦手で…
そんな方のために、マンガ版もあります。
マンガ このまま今の会社にいていいのか?と一度でも思ったら読む 転職の思考法
自分のキャリアは自分で作るものですし、作れます。今日から良い未来に向かって動き出しましょう!
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